パワーハラスメントの定義

プチ知識

メンタルヘルス関連のプチ知識をご提供していきます!数年後は法改定等で考え方が変わってくる可能性もありますことをご理解ください。

第一弾は皆様からお声が多かった「パワハラ」についてまとめていきます。皆様の疑問の声で多かったものはこの2点です!

パワハラって相手がパワハラと感じたらパワハラですか?

多く勘違いを生じている「相手がハラスメントと感じたらハラスメント」については、パワーハラスメントの定義を理解することで解消することができます!

ハラスメント委員会のメンバーですが、ハラスメント事象かどうかの判断が分かりません。どのようなポイントで判断したらよいのか教えてください!

ハラスメント事象かどうかの判断については7つのポイントを理解すると的確に判断することができます!

パワーハラスメントの定義

パワハラの定義は「労働施策総合推進法」の第30条に定義規定が記載されています。

赤字部分で示しているとおり、3つの要素に分けることができます。

パワハラはこの3つの要素全てを満たすものを言い、どれか1つでも満たしていない場合はパワハラに該当しないこととなります。

「相手がパワハラと感じたら全てパワハラ」といった間違った認識は正しましょう!

パワハラの3つの要素を見ていく

①優越的な関係

優越的な関係とは、職務上の地位「上司」のみを指すのではなく、「有識者」「集団」も優越的な関係に当たります。

また、たとえ優越的な関係性であったとしても、抵抗や拒絶している関係性であれば、優越的な関係性に当たらず、パワハラとは判断されません。

例えば、上司からの叱責に対して反論していた部下がいたとします。

そのような状態であったにもかかわらず、「上司からの叱責はパワハラだ!」と主張したとしても、パワハラ3つの要素の「①優越的な関係性」には当たらず、3つの要素全てには該当しないためパワハラ認定されないこととなります。

調査の時には、その時の状況を第三者から聴きとることで、抵抗や拒絶をしていたかどうかが判断できます!

②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの

3つの要素の2つ目は「業務上必要な言動」だったのか、「業務上必要であったが行き過ぎた言動」だったのか、の2つの視点で見ていくことが重要です!

どのようなものが挙げられるのか例を見ていきます。

業務上必要性がない言動は分かりやすいが行き過ぎた言動とは?➡長時間、周囲の前で 等

③就業環境が害される

3つの要素の3つ目は「就業環境が害されたかどうか」です。

①優越的な関係性 ②業務上不必要もしくは行き過ぎた言動 であったとしても、就業環境が害されていない場合はパワハラには該当しません。

就業環境が害されるとは???

ここが分かりにくい点ですね。

キーワードは「看過できない程度かどうか」「平均的な労働者の感じ方が基準」という2点です。

この部分に関してはハラスメント可否の認定をするハラスメント委員会等のメンバーの感じ方を1つの判断基準にして良いかと思います。

以上がハラスメントの定義、3つの要素となります。

ここまでで「相手がパワハラと感じると全てパワハラだ」という間違った認識は、正しい認識で捉えていただけるようになったかと思います。

それでは次は、皆様方から多く質問があった「ハラスメント可否の認定」についてまとめていきたいと思います。

ハラスメント委員会等で可否認定をする際に困った経験をお持ちの方は必見です!

また企業として適切なハラスメント認定をすることは、不当なハラスメント調査をされたと後々訴えられないためにも重要なことです。

ハラスメント可否認定の際の7つのポイント

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