セカンドハラスメント(以下、セカハラ)とは、ハラスメントを受けた方が相談をした結果、周囲から嫌がらせ等の「二次被害」を受けるハラスメントのことを言います。
ハラスメント行為を受けた方は、セカハラによってさらに大きな苦痛を感じます。
助けてもらいたいと思って相談した結果、さらに苦しむことになるのは耐え難いですよね。
したがって、セカハラは深刻化する可能性を含むハラスメントと言えます。
しかしながらセカハラは、パワハラやセクハラのように対策がとられていない企業が多いと言われております。その理由はなぜでしょうか?
①認知度が低い
セカハラは二次被害を指すハラスメントであるため、一次被害のパワハラ・セクハラと比べるとまだ認知度が低い言葉です。しかしながら昨今、ハラスメントを訴えた芸能人がSNSで叩かれる二次被害を受けたこともあり、報道で見る機会は増えてきています。
②意識が薄い
他のハラスメントの背景もそうですが、特にセカハラは行為者がハラスメントをしているという意識が薄いことが特徴です。むしろハラスメント行為を受け相談に来た相手を気遣おうとして、善意を持ったアドバイスをしていると思っている人もいます。
③俗にいう昭和体質
昭和の方が全てというわけではありません。俗にいう昭和体質もセカハラの要因の1つです。「我慢」「常識」「仕事とは」という現代とマッチしていない価値観がセカハラにつながります。
④相談窓口の機能不全
ハラスメントに関する相談窓口を設けている企業は増えてきていますが、相談窓口者の教育が不十分で機能していない企業はまだ多く存在します。相談窓口者がどのような姿勢で相談者の話を聴くのか、また、どのようなワードがセカハラに該当するのか、十分に知識がないまま選定されたから相談窓口を担っていることもセカハラを生み出す要因の1つだと言えます。
⑤大きな問題にしたくない隠蔽体質
ハラスメントの対応は労力がかかります。ハラスメント調査となれば、数週間から数か月かかることもあります。そうならないために、相談された方に対して穏便に済ませようという隠蔽体質が十分に相談に乗ってもらえなかったというセカハラにつながる可能性があります。
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